戻る

PRICELESS(後編)



そして、それからまたある日のこと。
「あの男、あたまにくるったらありゃしないよ!」
 待機室で、フォルテが荒れている。
「「どうしたんですか、フォルテさん。」」
 クーラとランファが声をかけてくる。キレイにハモっている。
「ああ、ランファに准将様か・・・。」
 フォルテが気を取り直すように返事する。
そして、ちょっと遅れてタクト&ミント、ちとせもやってくる。
「フォルテさん、こんにちは。」
「よお、フォルテ。」
「フォルテ先輩、こんにちは。」
 こちらは言葉が違うため、同時でもハモらない。
「おや、あんたたちもかい。」
 フォルテは少し機嫌を直したようだ。
「あの男って誰ですか?エメードでしょうか?」
 クーラがやや遠慮がちにたずねる。
「ああ、サフィエルの事だよ。」
 フォルテがいらだたしげに返事する。
「サフィエルとなんか喧嘩したのか。」
 タクトも心配そうだ。
「まあ、銃のことでな。」
 一同が納得したような表情を見せる。
「それは、サフィエルの方が正しいでしょうね。」
 クーラが即答する。
「ちょっと待て!」
 フォルテが嫌そうな顔をする。
「いや、だって、火薬式銃かレーザー銃かでしょう。フォルテさんとサフィエルで銃といったらそれ以外思いつきませんよ。ちなみに私はレーザー銃派ですよ。」
 クーラの説明に、タクト、ミント、ちとせ、ランファもうなずく。
「何だい、お前さんも火薬式銃の良さがわからんのかい?」
 フォルテが呆れたように言う。
「まあ、火薬式銃にもそれなりの良さがあるじゃないか。」
 タクトがフォローに入る。
「ほうほう、マイヤーズ司令。例えば?」
 クーラが突っ込みを入れる。
「ほ、ほら・・・、・・・・ええと・・・。」
 その突っ込みに何も返せなかった。
「何だい、タクトまで。情けないなあ。」
 フォルテがタクトに冷たい視線を送る。
「火薬式銃なんて、無駄に高いし、使いにくいし・・・。今のご時世に何であんなものが存在できるんでしょうね?クスクス。」
 クーラがフォルテを皮肉る。
「ああ、もう。タクトも副司令坊ちゃまも聞け!火薬式はな、この反動がいいんだよ。銃を撃っているという実感があるだろう。」
 フォルテが力説した。
「・・・下らない感傷ですね・・・。」
 クーラはボソッと言った。
「何か言ったか?」
 フォルテがクーラを睨む。
「いえ、ただフォルテさんって変わった人だなあと。」
 クーラが睨み返す。
「変わったご趣味をお持ちなのは結構ですが、その変わった趣味がご自身にしか通用しないのがわかっていないのもいかがなものかと思いますよ。」
 クーラが、珍しく強く言い返す。
「何だと、コラ!」
 フォルテの平手打ちが飛ぶ。しかし、クーラはそれをあっさりよける。
「いきなり暴力ですか?話の通じない原始人は嫌ですねえ・・・。」
 クーラは冷笑する。
「フォルテさん、いきなり暴力はまずいですよ。」
 ちとせとランファが慌てて止めに入る。
「止めろ、クーラ。お前も言いすぎだ。」
 タクトとミントもクーラを止めに入る。
 そんなこんなでおさまったものの、険悪なムードだ。
「全く!腹が立つよ。サフィエルの奴はもう一つむかつくところがあるよ!その分だけ副司令坊ちゃまの方がまだましかもな!」
 フォルテはさらに激怒する。
「今度は何ですの?」
 喧嘩を避けるために、先にミントが口をはさんだ。フォルテの怒りが収まりかけたころを見計らって。
「あいつったら、あたしを見下すところがあるんだよ。えらそうに。」
 フォルテが怒りを再燃させる。
「モンブロン大尉は貧しい人を見下す傾向がありますね。この間の私の誕生パーティーの時もそうでした。
 みなさんがせっかく持ってきてくださった誕生日プレゼントをあんなふうに・・・。」
 ちとせがもうしわけなさそうな顔をする。
「ホントよねえ!アタシの持ってきた薬をあんなふうに言うなんて!・・・おまけにアイツったらアタシにも軽蔑の視線をむけてんのよ!」
 ランファは激しく怒る。あのプレゼントについては、あえて誰も口にはしないが・・・。
「う〜む、サフィエルにも困ったものですねえ・・・。紋章機の特殊な性質を理解しているとは思うんですが・・・。」
  クーラの言うとおり、紋章機は、通常動力のほかに、乗り手の精神エネルギー(気力)をキーに発動するシステム(H.A.L.O.)を持つ。
つまり、パイロットの精神状態によって大きく影響するのだ。
 そこに、もう一人入ってくる。
「失礼します・・・。」
 ヴァニラだった。
「こんにちは、ヴァニラ先輩。」
「「よお、ヴァニラ。」」
「あ、ヴァニラ。」
「「ヴァニラさん、こんにちは。」」
 その場にいたメンバー全員がヴァニラにあいさつする。
 ちなみに、ちとせ、フォルテ、タクト、ランファ、ミント、クーラの順番だ。
「私もよろしいでしょうか?」
「ああ、かまわないよ。」
 フォルテの許可を得て、ヴァニラが座る。
「そういえば、のどが渇きましたわね。」
 ミントが言う。
「じゃあ、ジュースと菓子でも買ってくるか。何がいい。」
 タクトが自分で買ってくるようだ。
「おや、マイヤーズ司令直々に買ってきてくださるのですか・・・。じゃあ、紙を回しますので皆さん、どうぞ。」
 クーラが紙を出す。
 そして、お菓子と飲み物を買って帰ってきた。
「ふー、7人分は重かったぜ。」
 タクトが他の6人に配っていく。
「え、フォルテさんお酒ですか?」
 ちとせが顔をしかめる。フォルテのは『銀河鉄道ビール』だ。
「そう固いこと言うなよ、ちとせ。お前さんの悪いクセだ。」
 フォルテがごまかし笑いを浮かべる。
「勤務時間中の酒はあまりよろしくありませんが・・・。」
 ヴァニラが静かに指摘する。ヴァニラはミネラルウォーターだ。
「まあまあ、あとたった数分なんだし・・・。」
「そうですよ、少し早いアフター5も悪くないでしょう。これから仕事の予定もございませんよ。」
 タクトとクーラが同時に指摘する。
「お、二人ともたまにはいいこと言うじゃないか。」
 フォルテが笑顔になる。
「あなたのご意見が、たまたま私の共感を得ただけです。それに、それは私の言うセリフです。」
 クーラは笑顔で返す。クーラはカシスオレンジという酒である。飲みやすくて女の子に人気があるというそうだ。クーラは男だが・・・。
「お前も、そう突っかかるなよ。」
タクトはそういってクーラの肩を叩く。タクトはカルーアミルクという酒である。これも飲みやすい。
 ちなみに、ランファは激辛ドリンク、ミントは果汁1%のグレープ味炭酸飲料、ちとせは緑茶である。
 お茶請けもそれぞれの個性が出ている。ちとせは大福、フォルテは焼き鳥、ランファは激辛スナック、
ミントは合成着色料を大量に作ったグミ、タクトはカスタードクリーム味のクッキー、クーラは3種類のチョコボールだ。
 歓談していると・・・。
「あの、私ちょっとみなさんい相談したいことがあります・・・。」
 ヴァニラが珍しく自分から口をひらく。
「どうかいたしましたか?」
 クーラがにこやかに聞いてくる。
「実は・・・。」
 ヴァニラの話によると、ヴァニラの治療に金を払わせようとする考えがあるのだ。提案者はサフィエルとルビナス。
トパーも、この二人の口車に乗ってしまった。乱用を防ぐためにも、金を取ってやる必要があるというのだ。
「なるほど・・・。いかにもサフィエルらしいアイディアですね・・・。」
 クーラが苦笑いをする。
「確かに、ヴァニラの治療は便利だ・・・。ただ、乱用を防ぐためとはいえそれを金儲けに使うとは間違ってると思うな・・・。」
 タクトは、以前の宇宙風邪の流行時に、ヴァニラのナノマシーン技術が乱用されたことを思い出した。
「金を取るのは悪くないかもしれない・・・。ただ、あいつらまで利益を得るってのはなあ・・・。セコすぎるなあ・・・。」
 フォルテも顔をしかめる。
「アイディア代だから少しは分け前をよこせといわれました。」
 ヴァニラが淡々と言った。
「それって、ご自分が副収入を得たいがための言い訳ですわね。信じられませんわ。」
 ミントも顔をしかめる。
「ちょっと、タクト!あのバカ何とかしてよ!司令官でしょ!」
 ランファがタクトに文句を言ってくる。
「まあまあ、ランファさん。これはマイヤーズ司令の責任ではありませんよ。・・・そうですね、サフィエルには私から申し上げておきますよ。」
 クーラがやれやれといった表情をする。
「で、あんたはあいつに何て言ってやるつもりだい?」
 フォルテが不安そうにクーラを見る。今までのクーラの発言はフォルテにはふに落ちないものばかりだったからだ。
「大丈夫ですよ、あなた方に悪いようには申しません。」
 クーラが自信あふれた微笑を浮かべて
「文章で言うと、『紋章機のパイロットは精神状態で極端に操縦能力が変わるので、横柄な態度でパイロットの機嫌を損ねないように。』といった趣旨の事を・・・。」
 クーラが淡々と言う。
「ふーん、まあ悪くはない発言だね。」
 フォルテがどこか引っかかる感じで言う。
「ただね、その言い方だとヤツはパイロット以外の人間に対しては今までと変わらない態度を見せるだろうね。それに、ヴァニラの件はどうするつもりだ。」
 フォルテがクーラを横目で見ながら言う。
「ヴァニラさんの件の方は、安くするように言うのがいいのではないでしょうか・・・。乱用を避けるために多少お金を取った方がいいのではないかと・・・。
 また、そのくらいは仕方ないのではないでしょうか?嫌な人間とも付き合わなければいけないのが世の常ですし・・・。致命傷になるほどの欠陥とも言えませんし・・・。」
 クーラが淡々と返す。
「まあな・・・。ただ、それを極力何とかする方法があればどうにかしたいもんだなあ・・・。」
 タクトがつぶやく。
「いえいえ、そのくらいは我慢できなければ仕事なんかしてはいけませんよ。それに金持ちが貧乏人を見下すのは・・・よくある事です。人間は諦めが肝心です。」
 クーラが納得できる発言をする。多少詰まったのは、ランファへの配慮かもしれない。
「ただ、なるべくならそのような事をなくすために努力するのは必要ではないでしょうか?私は職場の環境を、設備面だけでなく精神面を良くするのも幹部の方々の仕事だと思います。」
 ミントが自分の意見を言う。エンジェル隊の頭脳と呼ばれるだけあって、説得力のある意見だ。
「それに、クーラは言われる貧乏人の気持ちがわかっていっているとは思えないんだよ。何か、金持ちの弁護に聞こえるなあ・・・。」
 フォルテの言ったとおり、確かにさっきのクーラの言い方は軽い感じだった。
(よくよく考えてみれば、クーラの抜擢で最近新しく来たメンバーは、一人―――エメード―――を除けば金持ちばっかりだ・・・。
 大貴族の息子であるジルコやトパー、モンブロン商会の御曹司サフィエルはもちろん有名デザイナーの息子ルビナス、宇宙をまたにかけるマフィアのボスの息子ガーネルと・・・。
 しかも、エメードのあの性格では他人と会話する事はほとんどない。そう考えると金持ちの思想に染まるのは仕方がない話だ。)
「金持ちの坊やばかりでなく、もう少し他人のことも考えろよ。」
 フォルテは怒るように言った。
「でも、ミントさんはそのようなおっしゃり方をいたしますが、そのような事を思いつくのにエネルギーは使っていられないんですよ。これでも多忙な身ですから。」
 クーラがいつもと変わらない表情でミントの意見を否定する。
「待ってください、私に考えがあります。」
 ちとせが突然発言した。
「いいアイディアが思いついたのかい?」
 フォルテが驚いている。
「任せておいてください。」
 ちとせは自信があるようだ。
「あと、今度の日曜日に副司令にもきていただけないでしょうか?」
「私ですか・・・。まあ、かまいませんが・・・。」
 
 そして、日曜日が来た。
ちとせは船内弓術場にサフィエル、クーラ、ランファ、ミルフィー、ルビナスを呼び出した。
「ちとせちゃん、用事って何?」
 サフィエルが笑顔で尋ねる。
「あ、はい。ちょっと私の練習の様子を見ていただけないでしょうか?それからお話します。」
 ちとせが遠慮がちにサフィエルに返事する。
「わかった。・・・ルビナス、今日は寝るなよ。」
 サフィエルは釘をさしておいた。
「へ〜〜〜い・・・・。」
 そして、ちとせの弓道は始まった。今日も百発百中だ。
「やっぱ、ちとせちゃんってすげ〜。」
 サフィエルが感心している。
「ちとせさん。ところで我々を呼んだ理由は何ですか?」
 クーラがいつもと変わらない調子で聞いてくる。ただ、ちとせの弓術を見ている間の退屈しているような態度からしてしびれを切らしかけているのかもしれないが。
「はい、まずはこの矢を見てほしいんです。」
 ちとせは矢をみんなに見せた。
「ふ〜〜ん、これが弓道に使う矢なんだ・・・。」
 ランファが矢に興味を持った。
「はい、これってすごく手間がかかるんです。これは特別製なので特にかかります。」
 ちとせが言った。
 さらに、ちとせは矢の作り方を説明する。
「そうなんだ〜。大変なんだね〜。」
 ミルフィーが感心する。
「じゃあ、職人の給料もさぞかしいいんだろうな・・・。」
 サフィエルが言った。
「いえ、それほどでも・・・。」
 ちとせが首を横に振る。
「え〜、こんな苦労して大金が手に入らないの?もったいねえなあ・・・。」
 サフィエルが言う。
「まあ、こういっては失礼ですが機能的にも大幅に劣りますしねえ・・・。」
 クーラが本当に失礼極まりない事を言う。
「とがった部分(注:矢じりの事)を血に溶ける素材にして、中に毒を仕込めばそこそこ使えるかもしれませんね・・・。」
 ルビナスが珍しく頭を使う。内容はトンチンカンだが・・・。
「いえ、別に趣味の世界ですから・・・。でも、サフィエルさん。こういった職人さんの中にはあなたのいうようにお金だけで動くという人はそんなにいないんですよ。」
 ちとせがきっぱりとした口調で言う。
「・・・ちとせちゃん、今日はエイプリル・フールじゃないよ。」
 サフィエルは嘘だと思い込んでいる。こんな嘘をつくためだけに人を呼び寄せるちとせではもちろんない。
「いいえ、本当です。」
 ちとせはあくまで真剣な顔で返事をする。
「大もうけできなかったらこんなめんどくさい作業やる奴なんているかよ。ハハハハハ。」
 サフィエルはあくまで大笑いだ。
「そんな・・・、そんなことありません。サフィエルさん、ミルフィーさんを見てください。とても真剣にお料理を作っていらっしゃいますよね。とても美味しいですし・・・。」
「まあ、そうだなあ・・・。」
 ちとせが言った事は、この場にいる全員がうなずける事だった。
「では、ミルフィーさんは私たちに食べさせて、それでお金とか取ったりしていますか?」
「え、・・・確かに俺は金を請求されたことがないけど・・・。」
 サフィエルがうろたえる。
「そうよね。ヴァニラはタダで治療してるしね。」
 ランファが同意する。
「ああ、あれはもったいねえよな。というか、ヴァニラってバカ?」
 サフィエルが顔をしかめる。
「それで、あなた方はお金を取ることにしたんですね・・・。」
 ちとせが怒った顔をする。
「え、お金を取るんですか?」
 ミルフィーが驚いた顔をする。
「いや、お金を取るのは悪い事ではないと思います。正直言って、副作用などがなく、かつ便利な技術だとするとみんなそればかりに頼るようになってしまいますから・・・。
 ヴァニラさんの限界も考えると多少はとって制限するくらいがちょうどいいのではないでしょうか?まあ、サフィエルがヴァニラさんの事を考えているとはいい難いですが・・・。」
 クーラが語る。
「そうそう、みんな金儲けに禁忌感を持ちすぎなんだよ。金儲けバンザイでいいじゃないか。」
 サフィエルが得意げに語る。
「クーラさんの言うことは間違っていないわ。ただね、ヴァニラはわかるけど、アンタたちまでお金儲けするのは納得がいかないわよ。」
 ランファがサフィエルを睨みながら答える。
「アイディア料だ。」
 サフィエルが答える。
「それだけの理由で利益を得つづけるのは良くないと思います。」
 ちとせが言う。続けて
「そんなことしたら何かするたびにお金お金って言いつづけなければなりません。ちょっとした親切にもお金がかかったら、誰もがちょっとした親切を受けようなんて思わなくなります。
 少なくとも私はお金お金って言い続けるのは嫌ですし、そんなことばかり言う人を好きにはなれません。」
 ちとせは真剣に言う。最後にサフィエルの痛いところをついたのだが、おそらく気づいてないだろう。
「う・・・・。」
 サフィエルは反論できない。嫌い宣言をされてしまったからだ。
「あ、もちろん、ミルフィー先輩やヴァニラ先輩のなさっていることが大したことはないといっているわけではありません・・・。」
 ちとせが慌ててフォローする。
「ただ、私はサフィエルさんにわかってほしかったんです。確かにお金は大事ですけど、お金が万能ではないことを。お金で人や物の価値を計ってはいけない事を。
 そして、お金だけで人は動かせないことを。どんなにいい材料があっても、心をこめて作らなければいい物はできないのと同じように。」
 ちとせは本当に真剣だ。
「ちとせ、いいこと言ったね。」
 ミルフィーは笑顔になる。
「カッコよかったわよ〜、ちとせ。」
 ランファもちとせにねぎらいの言葉をかける。
「お見事です。これほど説得力のある言葉はめったにでるものではありません。」
 クーラも驚きながら拍手する。
「わ、わかった。わかったからちとせちゃん、止めてくれ。」
 サフィエルはお手上げのポーズ。
「僕たちの負けですね・・・。」
 ルビナス沈黙。
「わかっていただいてとても嬉しいです。」
 ちとせはサフィエルに笑いかける。心からの説得に誰も反論が思いつかなかったのだ。
「じゃあ、わたしが作った和菓子を持ってきますね。ちとせも手伝ってくれたんですよ。」
 ミルフィーがそう言うと、ちとせがやや照れたような顔になった。
「おおー、ちとせちゃんが?」
 サフィエルがちとせの方を見た。
「それは楽しみね。」
 ランファも楽しそうな表情になる。
「ありがたく頂戴しますよ、ちとせさん。」
 クーラがいつもの微笑で返事する。
 そして、楽しい団欒パーティーが始まった。
 こういう楽しい雰囲気もお金では買えないものである。
だから、PRICELESSという言葉があるのだろう。PRICELESS―――お金で買えないものという意味だ・・・。


あとがき
 ちとせSS終了〜。いや〜、時間がかかった。ちなみに、今回はおそらくサフィエルの片想いですね・・・。
 書いてて思ったのは、説教くさい・・・。
 ただ、これでちとせらしさが出ていたらいいなあと思います。
 ちなみに、サフィエルって結構まじめな奴なんですよ。ただ、金に見境がないやつでして・・・。
 ちとせファンのみなさんに受けるといいなあ・・・。


戻る