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【エンジェル隊の長い一日】
〈前編〉
著:レイ葉霧
ま・え・が・き
タイトルがでかいのは行数をごまかすとかいったことではないのでお気になさらずw
では、エンジェル隊のアナザーストーリーをどうぞお楽しみください。
本編
前編
事は、白き月の護衛艦隊の旗艦エルシオール内で起こった。
発端は、ミルフィーユ、そしてランファの両名が回収し処理に当たるはずだったロストテクノロジー『長靴を履いた君』をM・B少尉とF・S少尉が読んでしまったことである。見かけはただの童話なのだが中を読むとさあ大変。性別が男なら雨男に、性別が女なら雨女に。そして、エンジェル隊には読むなといわれても読んでしまう曰く付のお二人、そういわずと知れたミントさんとフォルテさんである。
「あら、フォルテさん。こちらの、本はなんですの?」
そして、地獄の一丁目を曲がってしまい・・・
「さあ、知らないねぇ。また、ランファが美形アイドルの雑誌でも買ったんじゃないかい?」
ミントにこんなことを言っては煽っているようなものである。
もはや、振り向いてはいけないところまできてしまい・・・
「この際ですから、ランファさんの男のタイプでもつかんで、ジョーカーと致しませんこと、フォルテさん?w」
ああ、腹黒いあなたもすばらしいですw
「おっ、冴えてるねぇミントっ。よっしゃ、貸してみぃ。」
と、銃の整備をそっちのけでおもむろに本を開いたっ!!
っと、そこには!?!?
「猫・・・ですわね・・・。」
「ああ、それもカプチーノ(プ・チ・キャラット)だ。」
「どうして、ぷちこさんが絵本になってますの?」
「そりゃ、あれだ。これがギャラクシーエンジェルだからだw」
っと、のたまうフォルテさん。だが、その頭上には暗雲が垂れ込めてきた。
伏線でも比喩でもなく実際に・・・。
「ま、いいや。暇だから先を読もう。」
「そうですわね☆」
そして、物語が佳境に差し掛かり、大興奮のクライマックス、そして、感動のフィナーレ、そして、本を閉じた瞬間___________
ザあああああああああああああああああああああああああ
スコール、いやダイダルウェイブ(大津波)もいいとこの土砂降りの雨がフォルテ、そしてミントの頭上に『のみ』降り注ぐ。
「キャァアアアアアアアアアアアッ、な、なんですのぉ?」
「ああっ、銃のスプリングが・・・。」
そして、あふれ出した水は扉をぶち破り_________
ザッパァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン
一気に外へ流れ出した。
「くっ、ミントよくわからないがクジラルームまで何とか行くよっ!!」
「了解しましたわ、フォルテさん。」
そして、二人そろってクジラルームにつくころにはエルシオールは宇宙で浸水していた。
そのころ、ロステクをほったらかしにして消えた二人はというと・・・。
「やっぱ、バーゲンはいいわねぇ。乙女のロマンだわぁ。」
と、一人うっとりするランファさんと・・・。
「ふぁふゃひょりひゃんよふぇふ〜(花より団子です〜)」
と、何度ものたまいながらケーキをとてつもないスピードで食べ続けるミルフィーユさんの姿が・・・。
そしてそこへ・・・
『ミルフィーっ、ランファっ、至急エルシオールに帰ってきてくれっ!!頼むぞっ!!』
唐突にはいり唐突に切れた通信に唖然としながら二人は家路(?)を急いだ。
で・・・。
「まったく、緊急招集だっていうから、エオニアが復活でもしたのか、それともノアのインターフェースが暴走したのか、ネフューリアでも来たのか、ヴァルファスクでも来たのかと思っちゃたじゃない。」
すみませ〜ん、ここは一応パラレルワールドですが・・・。
「そ〜ですよ〜、人騒がせもいいとこですぅ!!。」
オマエが言うな〜w
「いえ、ですがミルフィーさんたちが回収してきたロストテクノロジーがこういった惨事を引き起こしているので・・・。」
「まぁったくぅ、迷惑もいいとこですよねぇ、ヴァニラさん?」
「我、関せず・・・。」
「ほぉう、そういう生意気なことを言うピー___(あまりの罵詈雑言に私は描写を控えさせていただきました)はこれか?」
「ふぅ、なんて下品なピー___(同じく描写を控えます)なんでしょう、やはり世の女性とはこの、エレガントにして可憐なるヴァニラさんのようにあるべきでしょう。」
「ほう、誰が戦隊物にありがちなカレー好きの馬鹿力の男勝りの豪胆の漢女ですって!?!?」
「それはそれは、自覚がおありになられるというこ____」
ブチッ
「この世とは違う楽園をプレゼントしてあげるわっ、ノーマッド!!くたばれぇぇぇぇぇええええええええええええええええええええええええええっっっ!!!!!!!」
ゴズゲシメキャドスッボゴッズガガッシャーン
「ぴ・ぴぴ・ガーガガー・ガピー・・・ヴァ・にら・・・さn・・・・」
「ふ、フフフついにやった。この唐変木に引導をわたしてやったわ☆」
喜色満面のランファであった。
がその間にも事態は深刻化してきていた。
あの広大なクジラルームが氾濫しかけているのである。
「それなら大丈夫よ。こんなこともあろうかと対となるロステクを準備してあるわ!!」
「実は、もともと二つでひとつですがね・・・。」
ギロッ
「あれの効果を抑えるロステクその名も『ライジングサン』!!」
「ふぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?!?!?!?!」
<続く>